はじめに その1
子どもたちは「遊び」の中から色々な事を「学び」、成長していきます。
「遊び」は子どもの育成に大切な要素の一つであったはずですが、残念なことに今は子どもたちの遊んでいる姿を目にすることが随分少なくなったような気がします。
そして現在は、「遊び」の道具として多種多様なものが大人から与えられ、子どもたちはその道具を駆使して、結果のみを追いかけているような気がしてなりません。
結果に到達するまでの過程の中に「学ぶ」事が沢山あるはずです。
今回この本の企画をいただいた際にまず感じた事は、ますます国際化されていく世界の中の日本が、あらゆる面でただただ急ぎ過ぎているために見失ってしまっている日本の良さを子どもたちと共に、もう一度見直していただけたらという事です。
私は、幼いときから「人形」と関わりがありました。
というといかにも女性っぽいイメージを抱かれるかも知れませんが、ただ単に父の仕事柄私の身の回りに「人形」の頭や手足、金欄や友禅などの布地、小道具などがあっただけで、それらを使って遊んだわけではなかったのです。
むしろそれらには目もくれず、日が暮れるまで外で遊んでいた腕白な子どもでした。
しかし、私の家は常にお人形製作の指導を受けるために色々な人たち(とくに女性)の出入りが多かった事は確かでした。
そして、それらの人たちが会うたびに実に楽しそうに「人形」をつくっていたのを思い出します。